ムニンノボタン

 

小笠原固有種のノボタン科の木本類で、環境省レッドデータの絶滅危惧IA類(CR)に指定されています。

父島の、リュウキュウマツなどが疎らに生える緩やかな斜面地に生育します。

母島に自生するハハジマノボタンとは近縁種になります。

常緑の低木であり、樹高は1m程度。花の時期は8月から9月の夏の盛りの時期です。

発芽には日陰と湿り気、成長すると日照が必要になるという特性があり、干ばつや台風などの強風により周辺の樹木が枯れたり倒れたりすることによる生息環境の変化に弱いことや、ノヤギによる食害も受けやすく、常に生存を脅かされていたものと考えられています。

2004年に国内希少野生動植物種に指定され、東京大学附属植物園での増殖技術の開発や自生地での増殖試験、ノヤギの侵入防止策の設置などの保護増殖事業が行われています。

現在では自然状態での自生個体は父島南東部の一部に残るのみですが、東京大学附属植物園が殖え戻しを行った個体が植栽されています。

 

参考:小笠原植物図譜 改訂増補版(豊田武司 編著)

環境省HP 保護増殖事業/ムニンノボタン外部サイトを別ウィンドウで開きます

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