『心豊かに暮らし続けられる島』小笠原村

写真『心豊かに暮らし続けられる島』小笠原村

小笠原諸島は、東京から南約1,000kmの太平洋上に散在する多くの島々の総称で、小笠原群島(聟島、父島、母島列島)、火山列島(硫黄列島)、三つの孤立島(西之島、南鳥島、沖ノ鳥島)から成っています。これらの島々の存在により、我が国の排他的経済水域の約3割という広大な海域が確保されていて、海上交通の安全確保、海洋資源の開発・利用など国の安全上、経済上重要な役割を担っています。

気候は亜熱帯海洋性気候に属し、気温の変化が比較的少ない海洋性のしのぎやすい気候であるが、台風の常襲地帯でもあります。

小笠原諸島は誕生以来、一度も大陸と陸続きになったことがない海洋島であるため、多くの固有種・希少種が生息・生育し、特異な島しょ生態系を形成しています。そのことが評価され、平成23(2011)年には世界自然遺産に登録されるなど、世界的にも貴重でかけがえのない自然の宝庫となっています。

硫黄島及び北硫黄島は、火山活動による異常現象と産業の成立条件が厳しいという国の方針から、旧島民の帰島が未だ叶わない状況にあります。

父島・母島の産業は、温暖な気候や豊かな自然環境などの自然条件を活かした産業が展開されています。農業では、亜熱帯海洋性気候を活かした熱帯果樹・野菜などの生産が行なわれ、パッションフルーツを中心にマンゴー、レモン、トマト等のブランド化に力が入れられています。漁業では、カジキやマグロ類の広域回遊魚、ハマダイ、ヒメダイなどの底魚類が漁獲の主流となっています。また、小笠原村は観光産業を柱とする観光立島を目指し、「エコツーリズムの島」として、陸域・海域での自主ルールの制定と遵守など、自然環境の保全と持続的利用への取組みを積み重ね、平成28(2016)年には「小笠原村エコツーリズム推進全体構想」を取りまとめるなど、エコツーリズムの推進に力を入れています。

本土との交通アクセスは、片道24時間の定期船が週に1便程度運航しているのみです。

小笠原村では村民一人ひとりが超遠隔離島に暮らす上での制約を理解したうえで、自立する力とお互い支え合う力を身に付け、強いコミュニティを形成するとともに、さまざまな環境の変化にきめ細かく対応しながら、暮らしつづけるために必要な環境整備や産業の活性化などを進め、『心豊かに暮らし続けられる島』となることを目指しています。

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