シマアカネ
小笠原固有種のトンボであり、国の天然記念物に指定されています。また、環境省レッドデータでは絶滅危惧Ⅱ類（VU)に指定されています。
他の固有のトンボであるオガサワラトンボ、オガサワライトトンボ、オガサワラアオイトトンボ、ハナダカトンボと同様に、かつては小笠原の各地でその姿を見ることができましたが、1980年代後半以降は個体数が激減し、父島、母島ではこれらの固有トンボほほとんど姿を消しています。
兄島や弟島などの周辺の属島では生息が確認されていますが、近年多発している干ばつによる湿地や渓流の水枯れによる繁殖環境の変化、またグリーンアノール（外来種のトカゲ）などによる捕食により、その生息は現在も危機に脅かされています。
民間有志団体による保護活動のほか、現在は環境省により生息環境の改善、グリーンアノール防除対策などの保全が行われています。