碧い海、緑の木々があふれる島々、亜熱帯の自然は小笠原の最大の財産、資源です。小笠原諸島の大部分は、昭和47年(1972 年)国立公園に指定、また平成23年(2011年)には世界自然遺産に登録されています。
小笠原の森林は大きく二つのタイプに分けられます。一つは発達した土壌に生育する樹高が15m 以上にもなる湿性高木林であり、母島の石門地域は原生的な森林形態を残しているため、平成6年に森林生態系保護地域に指定されています。 もう一つは土壌の少ない乾燥気味のところに生育する乾性低木林で樹高は高くても8m程度です。父島列島に主に分布し、なかでも兄島はほとんど人手が入っていない原生状態が保たれています。
「ボニンブルー」と呼ばれる、澄み切った深い青を湛えた小笠原の海は、年間を通じてイルカやマッコウクジラたちが泳ぎ、また冬季にはザトウクジラが出産、子育てのためにやってきます。また小笠原諸島は日本最大のアオウミガメの産卵地でもあり、毎年多くの母ガメたちが、島々の海岸に産卵にやってきます。
父島の南西部に位置する南島は、サンゴ礁の隆起と沈降を繰り返したことにより島全体にラピエという鋭く尖った石灰岩の溶食地形で覆われた「沈水カルスト地形」が発達しており、平成19年(2008年)に国の天然記念物に指定されています。ラピエ地形の天然橋により外洋から切り離された扇池や、真っ白な砂浜に無数に広がるヒロペソカタマイマイの半化石など、幻想的な景観が広がります。
また、南硫黄島は全島が天然記念物としての指定を受けており、昭和50年(1975年)には全国で5箇所しかない「原生自然環境保全地域」に指定されています。
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