小笠原村のシロアリについて
日本には20種類ほどのシロアリがいます。おもに森林に生息して枯れ木や落ち葉を食べ、物質循環に大きな役割を果たす昆虫ですが、そのうちの数種類が、建物や財産にまで被害を与えます。小笠原で多く発生しているのは、国際自然保護連合(IUCN)の「世界の侵略的外来種ワースト100」にも挙げられているイエシロアリという種類で、他にダイコクシロアリやヤマトシロアリも小集団ながら各所で生息が確認されています。
父島では「人とシロアリの住み分け」、母島では「イエシロアリの根絶」を目指して小笠原村は対策を行っています。
小笠原村によるシロアリ対策の詳細については、「小笠原村によるシロアリ駆除対策事業について」(日本しろあり対策協会機関誌「しろあり」第175号掲載)をご参照ください。
シロアリ対策奨励金
小笠原村では個人所有家屋の防蟻処理に対して、一定条件のもと奨励金を交付しています。ご自分の財産を守るためにも奨励金制度を活用して防蟻処理を行ってください。
対象となる家屋や防蟻処理業者、申請に必要な書類については、こちらをご確認ください。
シロアリ対策事業
小笠原村では年に4回、集落周辺の山中を中心にイエシロアリやヤマトシロアリを探査・駆除している他、シロアリ防除施工士による家屋点検やシロアリの相談受付を無料で行っております。
なお家屋点検や相談は事前に申込みが必要となります(点検後、家屋の駆除作業や防蟻処理を行う場合には、専門業者により有料施工となります。)。
母島のシロアリ対策
平成初期に父島で猛威を振るったイエシロアリを母島に侵入させないために、多くの母島の村民の要望により「イエシロアリ等の母島への侵入防止に関する条例」を制定しました。しかしながら条例を制定する少し前の平成10年1月に母島の北部でイエシロアリの侵入を確認しております。
母島は返還当初からイエシロアリがいなかったため、シロアリの被害を受けやすい木造住宅が多くあります。このためイエシロアリの生息域が母島集落に侵入すると多くの被害を受ける可能性があります。
そのため小笠原村のシロアリ対策事業では、母島集落周辺を最重要対策地と捉え、探査駆除に力を入れております。
また皆様にも母島集落にイエシロアリが侵入しないために以下のことについてご協力をお願いします。
なおイエシロアリ以外にもヤマトシロアリとダイコクシロアリも家屋に被害を与えるシロアリで母島にも生息しております。
ヤマトシロアリは母島集落周辺の静沢を中心に生息範囲が拡大傾向にあり、家屋の水回り個所を中心に加害するため村では静沢周辺の駆除を毎年行っております。
またダイコクシロアリはイエシロアリに比べて加害スピードは遅いですが、小グループに分かれているために完全駆除が非常に難しく、家屋への侵入を確認した場合にはその個所をまめに薬剤注入して、それでも治まらなければその部分を取り替えなければならないほど駆除が難しいです。
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