概要
南硫黄島は、東京の南方約1,300km(北緯24度14分、東経141度28分)に位置し、面積3.5km²、周囲7.5km、標高916mの円錐形 の火山島です。周囲は険しい絶壁を形成し、島には淡水がなく、定住者もいませんでした。南硫黄島の標高916mは、都内島しょ部で最高峰となっています。
【都内島しょ部の主な最高峰】(令和6年8月時点)
大島三原新山758m 、三宅島雄山775m、八丈島八丈富士854m、父島中央山319m(最高峰は無名峰326m)、母島乳房山463m
南硫黄島の北東約5kmには海底火山があり、これまで何度か新島を形成する噴火が記録されています。
1889年(明治22年)、南硫黄島の海岸で漂着者3名が発見されて生還したため、1895年(明治28年)より硫黄島へ来航する定期船が、年に1回南硫黄島まで延航し、島の周囲を回って漂着者の在島の有無を確認するようになりました。
島は、全く人為の影響を受けていないと言ってよく、自然植生などは保持され、海鳥の繁殖地ともなっています。
1972年(昭和47年)、全島が天然記念物に指定され、1975年(昭和50年)全島が原生自然環境保全地域に、更に1983年(昭和58年)には立入制限地区に指定されました。
2011年(平成23年)、小笠原諸島は世界自然遺産に登録され、硫黄列島では北硫黄島と共に遺産地域に含まれています。
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