○小笠原村有料老人ホーム管理運営規程

平成22年9月30日

規程第2号

(目的)

第1条 この規程は、小笠原村有料老人ホーム条例(平成22年条例第9号。以下「条例」という。)及び小笠原村有料老人ホーム条例施行規則(平成22年規則第15号。以下「規則」という。)に基づき設置、運営される小笠原村立有料老人ホーム太陽の郷(以下「ホーム」という。)の管理及び運営並びに入居者の利用に関する事項を定め、ホームの良好な環境を確保することを目的とする。

(遵守義務)

第2条 村長は、条例規則及び本規程に従い、ホームの良好な環境の保持に努めるとともに、入居者が心身ともに充実し、安定した生活を営むことができるよう、各種のサービスを提供しなければならない。

2 入居者は、条例規則及び本規程に定める事項を遵守し、良好な環境の保持に努めるものとする。

(入居対象者)

第3条 規則第4条第1項第2号の規定により配偶者等を入居させることができる場合は、入居者の心身の安定を図ることに資する場合を原則とする。

2 規則第4条第1項第2号に規定する配偶者等は、ホームの入居者の夫もしくは妻を原則とし、それによることが困難な場合は、子、兄弟姉妹の範囲に限るものとする。

3 配偶者等は、特に規定する場合を除き、入居者と同様、条例規則及び本規程の規定は適用されるものとし、それらに規定する事項を遵守しなければならない。

(配偶者等の入居の条件)

第4条 規則第4条の規定により入居させることができる配偶者等は、居室の利用、食事、入浴の提供を除き、規則第2条に定めるサービスの提供を受けることはできない。

2 配偶者等は、入居者本人が亡くなつた場合もしくは退所することとなつた場合は、ホームを退所しなければならない。

(契約)

第5条 村長は、条例第9条の規定により、入居者と入居に関する契約を締結するに当たり、入居者にホームの重要事項等について説明し、理解を求めなければならない。

2 入居者は、村長と入居に関する契約を締結するに当たり、身元引受人を立てなければならない。

(体験入居)

第6条 村長は、条例第5条に規定する入居対象者の要件を満たす者のうち、入居を希望もしくは検討する者に対し、入居申請の手続の前に、体験的にホームに宿泊させること(以下「体験入居」という。)ができる。ただし、居室に空きがないとき、他の入居者に支障が生ずることが予想されるとき等、村長は、体験入居を拒むことができるものとする。

2 体験入居は、1泊を限度とし、居室の利用、食事、入浴の提供のほか、必要なホームでのサービスを体験することができるものとする。

3 体験入居に係る費用は、無料とする。但し、食事を利用した場合は、1食あたり500円を負担するものとする。

(管理運営業務)

第7条 村長は、ホームの良好な環境の保持及び適正な運営のため、次の各号の業務を行わなければならない。

(1) 敷地内及び施設内の清潔の保持に関する業務

(2) 施設の設備の維持に関する業務

(3) 入居者に提供したサービス等の記録に関する業務

(4) サービス提供等に係る損害賠償に関する業務

(5) 防犯・防災に関する業務

(6) 広報・連絡及び渉外に関する業務

(7) 職員の管理と研修

(8) 入居者への業務の報告

(9) その他

(各種サービス)

第8条 村長は、条例第3条及び規則第2条に規定するサービスを提供するにあたり、入居者の状況に的確に対応できるよう、サービスの質の向上に努めなければならない。

2 規則第2条に規定するホームのサービスの量は、別表1のとおりとする。

3 村長は、入居者に提供したサービスの内容を帳簿に記録して、2年間保存しなければならない。

(介護に関するサービス)

第8条の2 介護に関するサービスを提供する場所は、原則として居室とする。

2 村長は、介護に関するサービスを提供するに当たり、介護職員、看護職員等の職員を適切に配置しなければならない。

3 村長は、入居者数、入居者の介護の状況等を勘案し、夜間における入居者の安全の確保、介護の対応を適切に行わなければならない。

4 村長は、介護に関するサービスを提供するに当たつては、入居者の生命又は身体を保護するため、緊急止むを得ない場合を除き、身体的拘束その他入居者の行動の制限を行つてはならない。緊急止むを得ず身体的拘束を行つた場合は、その態様及び時間、その際の入居者の心身状況、緊急止むを得なかつた理由を記録し、2年間保存しなければならない。

(生活に関するサービス)

第8条の3 村長は、生活に関するサービスを提供するにあたり、次の事項に配慮しなければならない。

(1) 食事の提供は、栄養士による献立表により、入居者の栄養の状況、身体の状況を考慮したものとすること

(2) 食事は、毎日1日3食を提供できる体制を整えた上で、入居者の状況により、また入居者の申し出により、1日1食、1日2食にも対応できるようにすること

(3) 食事の提供は、原則として、食堂で行うものとするが、食堂において食事をすることが困難な入居者に対しては、居室においても食事ができるようにするなど必要な対応を行うこと

2 村長は、心身の状況など入居者の日々の状態の把握に努め、入居者からの生活全般に関する相談に対し、適切な助言ができるよう努めなければならない。

(健康管理に関するサービス)

第8条の4 村長は、入居者の健康状態を把握するため、年2回以上の定期健康診断を行わなければならない。

2 村長は、入居者からの健康に関する相談に対し、適切に助言できるよう努めなければならない。

3 村長は、ホームの協力医療機関を定め、協力医療機関において、入居者が適切に診療を受けられるよう配慮しなければならない。

(入退院時、入院中に関するサービス)

第8条の5 村長は、入居者が協力医療機関に入院した場合、規則第2条により、入居者の状況に即し、適切に対応しなければならない。なお、退院時においても同様とする。

(その他のサービス)

第8条の6 村長は、第8条の2から第8条の5に規定するサービスのほか、入居者の意見等を聴取し、必要に応じて、行事、運動、娯楽等のレクリエーションなどを実施するものとする。

(居室の使用)

第9条 村長は、居室及び居室内の設備を定期的に点検し、必要な場合は補修する等、居室の良好な環境の維持に努めなければならない。また、入居者等は、村長が行う維持・補修に協力するものとする。

2 入居者等は、居室及び居室内の設備の適正な使用に努めなければならない。

3 入居者等の故意または重大な過失あるいは不当な使用により、居室及び居室内の設備等を損傷または汚損したときは、入居者等の責任において修復するものとする。

4 入居者等の希望により、居室及び居室内の設備について、造作替え、模様替え、設備の取替え等を行う場合、入居者は、予め、村長に協議し、承諾を得なければならない。

(共用施設の使用)

第10条 村長は、入居者等が共用の施設及び設備を使用することを希望した場合は、拒んではならない。ただし、業務の運営又は施設の維持管理、他の入居者への影響等、ホームの運営に支障が生ずる恐れがある場合は、この限りでない。

2 村長は、共用の施設及び設備を定期的に点検し、必要な場合は補修する等、共用の施設及び設備の維持に努めなければならない。また、入居者等は、村長が行う維持・補修に協力するものとする。

3 入居者等は、共用の施設及び設備の適正な使用に努めなければならない。

4 入居者等の故意または重大な過失あるいは不当な使用により、共用の施設及び設備等を損傷または汚損したときは、入居者等の責任において修復するものとする。

(使用料)

第11条 村長は、入居者等に対し、当該月の使用料の請求を、使用料の明細を添えて、翌月7日までに行うものとする。

2 使用料における入居利用料及び介護サービス利用料の取り扱いは、次のとおりとする。

(1) 入居利用料における居住費は、居室を利用する料金とする。

(2) 入居利用料における管理費は、居室及び居室内の設備の維持管理(消耗品等含む)、居室で使用する設備の光熱水費に要する料金とする。

(3) 入居利用料における食費は、食材費等、食事の提供に要する料金とする。

(4) 前号の食費の料金は、朝食、昼食、夕食を問わず、一律とする。

(5) 介護サービス利用料は、入居者の要介護状態区分の変更があつた場合は、新たな要介護状態区分に応じた金額に変更するものとする。

(6) 前号の入居者の要介護状態区分の変更の適用日が月の途中の日である場合、新たな要介護状態区分に応じた介護サービス利用料の金額を適用するのは、当該月の翌月からとする。

3 規則第14条の規定による実費相当額の徴収が必要と認める場合は、介護用品に係る費用とし、当面、紙おむつをその対象とする。

4 村長は、入居者等ごとに使用料の納入の状況等を帳簿に記録して、2年間保存しなければならない。

5 村長は、使用料の額を改定する場合は、運営懇談会の意見を聴取するものとする。

(緊急時の対応)

第12条 村長は、入居者の心身に緊急事態が発生した場合、その状態を把握した上、自らもしくは協力医療機関をして、適切に対処しなければならない。

(災害等への対応)

第13条 村長は、台風、津波等の自然災害及び火災等に対応する体制を確保しなければならない。

2 村長は、自然災害及び火災を想定し、それらに対し入居者等の安全を確保するための計画を策定しなければならない。

3 村長は、災害等を想定し、入居者等を安全に避難させるための訓練を定期的に実施しなければならない。

(苦情処理)

第14条 入居者等は、ホームの施設設備の状況や提供するサービス等ホームの運営に関し、村長に対し、苦情を申し立てることができる。

2 村長は、苦情を申し立てた入居者等に対し、不利益、差別となるような取り扱いをしてはならない。

3 村長は、入居者等からの受けた苦情を、申し立て者とともに、速やかに解決を図るよう努めなければならない。

4 苦情の内容が、複数の入居者又は入居者全員の利害または安全等に関する内容である場合は、村長は、必要に応じて運営懇談会を開き、その内容や解決方法等について、協議または報告するものとする。

5 村長は、苦情の内容及び解決の方法、結果等については、文書に記録し、保管するものとする。

(補則)

第15条 この規程に定めるもののほか必要な事項は、村長が別に定める。

この規程は、平成22年10月1日から施行する。

別表1

サービスの内容

サービス量

備考

<介護サービス>

○巡回

1日4回

9:00 13:00 17:00 21:00

○食事介助

必要な都度

居室での食事の介助も適宜対応

○排泄介助

必要な都度

 

○おむつ交換

必要な都度

 

○おむつ

必要な都度

実費相当額を徴収

○入浴(一般浴)

 

 

・清拭

必要な都度

入浴できない場合、週3回

・介助

週3回

 

○特浴介助

必要な都度

必要に応じて適宜対応

○身辺介助

 

 

・体位交換

必要な都度

 

・居室からの移動

必要な都度

 

・衣類の着脱

必要な都度

 

・身だしなみ介助

必要な都度

 

○機能訓練

必要な都度

 

○通院介助(小笠原村診療所)

必要な都度

 

○緊急時対応(ナースコール)

必要な都度

 

<生活サービス>

○居室清掃

週1回

年2回は床のワックス清掃

○リネン交換

週1回

汚れが酷い場合は随時交換

○日常の洗濯

必要な都度

まとめて適宜対応

○居室配膳・下膳

必要な都度

 

○買物代行(父島)

必要な都度

随時

○役所手続き代行

必要な都度

随時

○金銭・預金管理

必要な都度

必要な方

<健康管理サービス>

○定期健康診断

年2回

 

○健康相談

必要な都度

 

○生活指導・栄養指導

必要な都度

 

○服薬支援

必要な都度

 

○生活リズムの記録(排便・睡眠等)

必要な都度

 

○医師の往診

必要な都度

 

<入退院時、入院中のサービス>

○移送サービス(小笠原村診療所)

必要な都度

 

○入退院時の同行(小笠原村診療所)

必要な都度

 

○入院中の洗濯物交換・買物

必要な都度

 

○入院中の見舞い訪問

必要な都度

 

小笠原村有料老人ホーム管理運営規程

平成22年9月30日 規程第2号

(平成22年10月1日施行)