○小笠原村公共物管理条例

平成14年12月18日

条例第31号

(目的)

第1条 この条例は、法令に特別の定めがあるもののほか、小笠原村(以下「村」という。)に存する公共物の管理又は利用に関し必要な事項を定め、もつて公共の福祉の拡充に寄与することを目的とする。

(用語の定義)

第2条 この条例において「公共物」とは、次の各号に掲げるものをいう。

(1) 村有土地における河川法(昭和39年法律第167号)を適用又は準用しない河川

(2) 村有土地における道路法(昭和27年法律第180号)を適用しない道路

(3) 村有土地における湖沼、ため池、水路、溝きよ、その他の土地又は水路

(4) 前各号に付属する工作物、物件又は施設

2 この条例において「生産物」とは、公共物から生じる石、土砂、砂れき、竹林、草、その他のものをいう。

(維持・管理)

第3条 小笠原村長(以下「村長」という。)は、公共物を常に良好な状態に維持し、適正な利用が図られるように管理しなければならない。

(行為の禁止)

第4条 何人も公共物に関し、みだりに次の各号に掲げる行為をしてはならない。

(1) 公共物を損壊し、又は汚損すること

(2) 公共物にじんかい、汚物、石、土砂、竹林、汚水又は廃棄物等を投棄すること

(3) 前各号のほか公共物の保全又は利用に支障を及ぼすおそれのある行為をすること

(占用等の許可)

第5条 公共物において次の各号に掲げる行為(以下「占用等」という。)をしようとする者は村長の許可を受けなければならない。許可を受けた事項を変更しようとするときも同様とする。

(1) 流水水面又は敷地を占用すること

(2) 工作物を新築し、改築し、又は除却すること

(3) 流水の方向、分量、幅員、深浅又は敷地の現況に影響を及ぼす行為をすること

(4) 公共物へ汚水等を放流すること

(5) 生産物を採取すること

(6) 土地の掘削、盛土若しくは切土その他土地の形状を変更する行為(前各号に掲げる行為のため必要なものを除く。)、又は竹林の植栽若しくは伐採をすること

(7) 前各号のほか、公共物に関し工事を行い、又は公共物を本来の目的以外に使用すること

2 村長は、前項の許可をする場合において、公共物の管理又は利用のために必要があると認めるときは、当該許可に必要な条件を付することができる。

(許可等の期間及び更新)

第6条 前条に基づく占用等の許可及び承認の期間は、5年以内とする。ただし、電柱、電線、水道管、下水管、ガス管その他これらに類する施設が敷地の用に供する場合、及び村長が特に必要があると認めたものについては、10年以内とすることができる。

2 生産物の採取許可の期間は、その都度村長が定める。

3 前条の占用等の許可を受けた者(以下「占用者等の許可」という。)が、前項の占用等の許可期間満了後引き続いて占用等をしようとしたときは、期間の満了する日の30日前までに、村長に更新の申請をし、その許可を受けなければならない。

(許可物件の管理等)

第7条 占用者等は、占用等の許可に係わる工作物その他の物件を常に良好な状態に維持管理しなければならない。

2 維持管理の状況について、村長が求めたときは、速やかに占用等の許可に係わる工作物その他物件を調査し、報告しなければならない。

(占用料等の徴収)

第8条 占用者等は、占用料等を納付しなければならない。

2 前項の規定による占用料等の額は、別表に定める額とする。

3 占用料等は、占用許可等をされたとき、速やかに納付しなければならない。ただし、占用料等が多額であるとき、又はその他の事由により一時に金額を徴収することが困難であると村長が認めたときは、前項の規定にかかわらず分割して納付することができる。

4 既に納付した占用料等は還付しない。ただし、次の各号に該当する場合、既に納付した占用料等の全部又は、一部を返還することができる。

(1) 占用者等の責任でない事由により占用ができないとき

(2) 占用者等の都合により占用許可等の取消し、又は変更の申出をし、村長がこれを認めたとき

(占用料等の減免)

第9条 村長は、占用者等が次の各号のいずれかに該当するときは、占用料等を減免することができる。

(1) 占用者等が公共の用に供する目的で、占用等の許可を受けたとき

(2) 前号のほか、村長が特に必要があると認めたとき

2 前項の規定により占用料等の減免を受けようとする者は、村長に申請しなければならない。

(検査を受ける義務)

第10条 工作物設置の許可を受けた者は、工作物が完成したときは、その旨を村長に届け出、検査を受けなければならない。

(地位の承継)

第11条 占用者等について相続又は合併があつたときは、相続人又は合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人は、占用者等の地位を承継する。この場合、占用者等の地位を承継した者は、すみやかに村長に届け出なければならない。

(権利の譲渡等の制限)

第12条 占用者等は、占用等の許可に基づく権利を他人に譲渡又は貸付若しくは担保に供してはならない。ただし、村長の承認を受けたときは、この限りではない。

(国等の特例)

第13条 国又は地方公共団体等(以下「国等」という。)が、占用等の許可を受けることについては、あらかじめ村長と協議するものとする。

(許可の失効)

第14条 次の各号に掲げる事由が生じたときは、当該占用等の許可は、その効力を失う。

(1) 占用等の許可期間が満了したとき

(2) 占用者等が死亡、又は解散した場合において、承継人がないとき

(3) 占用等の許可を受けた目的を事実上達成することができなくなつたとき

(4) 第16条第1項の規定により許可等が取り消され、又は効力を停止されたとき

(5) 公共物の用途を廃止したとき

(占用等の終了及び原状回復)

第15条 占用者等は、前条各号の理由により占用等を終了するときは、速やかに当該箇所を原状に回復し、かつ、その旨を村長に届け出、検査を受けなければならない。ただし、占用者等の申請を受け、村長が原状に回復をする必要を認めないものについてはこの限りではない。

(監督処分)

第16条 村長は、次の各号に該当する者に対し、この条例の規定に基づいて行なつた許可の取消し、変更、効力の停止、条件の停止若しくは新たな条件の付加、又は工作物の改築、移転、除却、工事その他の行為、若しくは工作物により生ずべき障害を除去、若しくは防止するために必要な施設の設置その他の措置をとること、若しくは公共物を原状に回復(生産物を採取するときにあたつては、その跡地を整備することをいう。)することを命ずることができる。

(1) この条例の規定又はこの条例の規定に基づく処分に違反している者

(2) 許可に付した条件に違反した者

(3) 偽りその他不正な手段により許可を受けた者

2 村長は、次の各号に該当する場合には、占用者等に対して、前項に規定する処分をし、又は必要な措置をすることを命ずることができる。

(1) 国等が、公共物に関する工事を施行するためやむを得ない必要が生じたとき

(2) 占用者等以外の者に工事、その他の行為を許可する公益上の必要が生じたとき

(3) 前2号に掲げるもののほか、公共物の保全又は利用上やむを得ない公益上の必要が生じたとき

(損失の補償)

第17条 村長は、前条第2項の規定による処分等に関し、不利益を受けた者に対して通常生ずべき補償をしなければならない。

(立入検査)

第18条 村長は、公共物に関する調査、測量若しくは工事又は公共物の維持のため、当該職員を他人の土地に立ち入らせることができる。

2 前項の規定により立ち入ろうとする職員は、その身分を示す証票を携帯し、関係人の請求があつた場合には、これを提示しなければならない。

(用途廃止)

第19条 村長は、公共物としての用途目的を喪失し、将来も公共の用に供する必要がなくなつた場合に行政財産の用途を廃止し、普通財産としなければならない。

2 前項の規定により用途廃止を行う場合は、おおむね次の場合による。

(1) 現況が機能を喪失し、将来とも機能回復する必要がない場合

(2) 代替施設の設置により、存置の必要がなくなつた場合

(3) 地域開発等により、存置する必要がない場合

(4) その他、公共物として存置する必要がないと認める場合

(処分)

第20条 村長は、行政財産の用途を廃止した普通財産については、別に定める規定により処理することができる。

(罰則)

第21条 次の各号に該当する者に対しては、5万円以下の過料を科することができる。

(1) 第4条又は第5条の規定に違反した者

(2) この条例の規定又はこれに基づく処分に違反した者

(3) この条例の規定による占有等の許可に付した条件に違反した者

(両罰規定)

第22条 法人の代表者又は法人若しくは個人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は個人の業務に関し前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は個人に対しても前条を適用する。

(占用等許可台帳)

第23条 村長は、占用許可状況等を把握するため、占用等許可台帳を調製しなければならない。

(委任)

第24条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(施行期日)

1 この条例は、平成15年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の際、国有財産特別措置法(昭和27年法律第219号)第5条第1項第5号の規定により、国から譲与を受けた財産に、現に国有財産法(昭和23年法律第73号)第18条第3項の規定に基づき占用者等が有る場合において、この条例による占用等があつたものとみなす。この場合、許可の期間は、国有財産法第18条第3項においての許可を受けた期間とする。ただし、占用料等については、別途村長に納付しなければならない。

3 この条例の施行の際、現に東京都から占用等の許可を受けて占用等をしている者は、当該占用等の許可の期間が満了する日とされた日までの期間は、この条例に基づく占用等の許可を受けたとみなす。ただし、占用料等については、別途村長に納付しなければならない。

別表(第8条関係)

公共物占用料等料金表

行為の種別

単位

占用料等

電柱(本柱)

1本につき1月

20円

電柱(支線及び支線柱)

1本につき1月

10円

柱類

1本につき1月

20円

地下埋設物又は水中設置物(口径10センチメートル未満)

1メートルにつき1月

2円

地下埋設物又は水中設置物(口径10センチメートル以上)

1メートルにつき1月

5円

橋りよう、通路、船若しくはいかだの係留場、さん橋、又は荷揚げ、造船、給排水など河川を直接かつ私的に利用する施設

1平方メートルにつき1月

30円

立看板

表面積1平方メートルにつき1月

135円

公共工事用材料置場

1平方メートルにつき1月

30円

材料置場(公共工事用材料置場を除く)

1平方メートルにつき1月

135円

営業用商品置場

1平方メートルにつき1月

135円

その他のもの

1平方メートル又は1メートル又は1ヶ所につき1月

50円

砂利

1平方メートルあたり

295円

1平方メートルあたり

295円

玉石

1平方メートルあたり

435円

泥土

1平方メートルあたり

165円

雑草、竹、雑木

100平方メートルあたり

8円

埋もれ木、その他の木

 

その都度の評価による額

小笠原村公共物管理条例

平成14年12月18日 条例第31号

(平成15年4月1日施行)