村民が安心して生活し、観光客も安心して訪れることができる島への再スタートのためのお願い
【経過】
国内での感染拡大が一向に収まる気配がない中、村内では8月7日から13日までの1週間で、村民5名、来島者2名のコロナウイルス感染症の発症が確認されています。感染の経路は複数に亘っており、竹芝での乗船前のPCR検査では陽性反応がでなかったにもかかわらず、到着後、村内において発症された方もいます。
東京都全体の10万人当たりの上記1週間の感染者数は200人程度であるのに対し、小笠原村の発症状況はそれに匹敵する勢い(約190人)となっています。
【対策】
村では、先週から再度帰島後2週間の行動自粛等をお願いしているところではありますが、いま一度、コロナウイルスの無い小笠原にリセットし、村民の皆様の暮らしに安心を取り戻していただくとともに、観光客も安心して来島いただける島に戻したいと考えました。
そこで、村民の皆様の協力と来島予定であった皆さんのご理解をいただき、「村内コロナウイルス一掃期間」を設定いたします。
期間は、8月24日から9月6日までの2週間です。
現在夏休みを利用して上京している村民の皆様には、8月24日竹芝発、25日父島着便までに帰島をお願いします。
観光や仕事で来島を予定されている方には、可能な限り直近竹芝出港便より来島自粛を要請します。それでも来島される方には、事前のPCR検査を必須とし、滞在中の感染対策を万全にしていただきます。
そして、コロナウイルス一掃期間内の、8月27日竹芝発便、9月2日竹芝発便については、物流は維持しつつ、緊急の用事などやむを得ない事情のある方以外の人流を止めます。
この2週間の中で、是非とも島内のコロナウイルスを一掃し、安心・安全な島を取り戻したいと考えています。
さらに、この期間での発症も十分に考えられることから、この期間の島内における行動制限をお願いします。
小中学校については9月6日まで休校とし、高校はリモート授業での対応を検討していただいております。そのほか保育園の扱いなども検討しております。
帰島後2週間以内の皆様の強い行動自粛とともに、上京していない皆様や帰島後2週間を経過した皆様も、家族以外の交流を極力避けてください。
コロナウイルス一掃期間の行動基準
・スポーツ、サークル活動の中止(ウォーキングなど個人活動は可)。
・学校の休み中に子供たちが集まることは避けてください。
・買い物は密にならない時間帯を選ぶ。
・おしゃべりは電話やSNSを活用してください。
・飲食店だけでなく、同居する方以外とのご自宅での会食も我慢してください。
【来島受け入れ再開】
9月8日の竹芝出港から観光客等の受け入れを再開します。
ただし、竹芝でのPCR検査ないし、民間機関等で行っているPCR検査を必ず受検し、陽性反応が出なかったと判断された方のみ来島ください。
(来島後、宿泊施設へのご入館、飲食店へのご入店、ガイドサービスの参加の際は検体受領証または配達伝票控え、竹芝以外でのPCR検査では陰性証明書などの提示が必須となっています。提示しやすいよう常に携帯をお願いします。)
なお、乗船前のPCR検査は陰性を100%証明するものではありません。来島前数日での感染は、PCR検査で陽性反応が出ないことがあり、来島後に発症することとなります。
また、ワクチン接種後の発症例もすでに国内で多く報告されております。ワクチン接種が完了されている方も、必ずPCR検査を受検してください。
来島を予定されている方は、来島前の感染対策にも万全を期すようお願いします。
【支援策】
今回のコロナウイルス一掃期間設定及び来島自粛期間における観光客等のキャンセルに伴う、事業者の皆様への支援策を検討しております。村議会にはそのための補正予算措置についてご理解をいただいているところです。
詳細の制度設計については調整しているところですが、9月7日から申請を受け付け、コロナウイルス一掃期間及び来島自粛要請期間での各事業者の収入見込み等に基づき、事業種別、事業実態に則した公平性の高い支援をいたします。
コロナ感染症の発症が続く中、村民の皆さんの帰島が一段落したところから、徹底した感染拡大防止の対策を実施することで、村民が安心して生活し、安心して観光に訪れることができる島を取り戻せるよう強い決意と覚悟をもって臨んでいく所存であります。
村民の皆様や観光・仕事で来島される予定の皆様には、多大なご不便とご迷惑をおかけしますことをお詫び申し上げますとともに、ご理解、ご協力を切にお願いいたします。
令和3年8月16日
小笠原村村長職務代理者
小笠原村副村長 渋谷正昭